松崎天民について
松崎天民の歌碑が奥津温泉の入口、国道179号脇に在る事は随分前から知り得ていたが、それ以上に探訪することなく年が過ぎていた。その間に一度拓本を趣味としている方との出会いがあり、「歌碑の」拓本作成に同行したことがあった。
時が移り平成12年頃である、奥津温泉の「花美人の里」にて喪服姿の婦人方に呼び止められ「わたしは松崎天民の孫ですが、今日は法要を行っての帰りです。天民の句碑があったのに見えないのですが」という問いかけであった。
その頃はダムによる国道の付け替え工事が進んでおり、その為の仮設道路で見えなくなっていたのであり、その旨を説明し、新国道完成のあかつきには元通りになる事を告げると安心しましたとの言葉であった。
新国道は完成し仮設道も2007年には取り払われた。
その頃は難病のALSが進行して車椅子の生活になっていたので、何とか自力で車椅子が操作出来るうちに見に行きたいと思いながら時日を過ごすうちに外出が不可能になってしまった。
そうなって来ると探訪したいと云う気持がことさら噴出してくる、そのことを町のケーブルテレビに勤務する友人のNさんに話したら写真を提供してくれたのでそれらを載せた。
文明の利器パソコンに助けられて手に入れる事が出来た書籍などについても同様である。
NHKテレビの放送番組に「知るを楽しむ」があるが、まさに知ることは楽しい事である。
岡野直七郎について
岡野直七郎の歌碑に出会ったのは十年を過ぎる日の事であった。たまたま何かの用事で石庭を訪ねた時、歌碑を目にしてそこに刻まれている歌に引き付けられた。
三年前難病のALSが発病。動けなくなってくると無性に心を惹かれ、町のケーブルテレビに勤めるNさんに写真を写して送ってもらった。
歌集等についてはインターネット検索を進めていて赤磐市の広報に出会い、また日本の古本屋にも出会う事が出来て、発行された当時の歌集を手にする事が出来た。